夜勤・交代制勤務と光療法
夜勤や交替制勤務は、本来人間のもつ生体リズムを崩して勤務するわけですから、心身に負荷がかかります。現代社会は24時間社会となったため、夜勤や交替制勤務が特別な職務形態ではなくなりました。その分、生体リズムを健全に保てずに苦労されている方が多くなっています。
夜勤による弊害としては、眠けによる勤務中の事故や、慢性的な睡眠不足による睡眠障害・体調不良やうつ病にかかりやすくなるリスク等があげられます。光療法は、夜勤という生体リズムを崩す勤務形態を少しでも通常の生体リズムに近づけて負担を減らす目的で適用されています。
人間の体温が最も下がるのは明け方で、その時眠けがピークとなり事故が発生しやすくなります。光療法では、事前に高照度光を浴びて体内時計を後にずらし、体温最下点を後にずらすして眠けのピークも後にずらします。この操作によって勤務中の眠けを防ぎ、帰宅後も眠りにつきやすく状態を作り出します。
ブライトライトMEは、病院の看護師の方に多く使われています。また、夜勤のある工場勤務の監督責任者の方などからも問い合わせがあります。
詳細情報:
眠れぬ看護師に“光”を,高照度光療法で医療エラー防止の可能性
夜勤と光療法
夜勤・交代制勤務の睡眠障害・不眠
夜勤や交代制勤務とうつ病
夜勤や交代制勤務の方は、日勤の方に比べて数倍の確率でうつ病になりやすいという報告がされています。当事者にとっては衝撃的なデータです。
夜勤や交替制勤務を行っている方は、その勤務形態の性質からどうしても慢性的な睡眠不足状態になりがちです。そして睡眠不足が長期にわたって継続すると、睡眠不足がうつ病を引き起こしやすいというものです。
別の研究で、睡眠障害とうつ病は双方向の相関があることは証明されています。したがって、働く環境の整備も重要ですし、自己防衛としてもできるだけ上手く睡眠をとる工夫が必要となっています。
詳細情報:
亀井 雄一氏の文献